はじめに

2003年~2004年頃には,韓国ブームも起こり,簡単に遊びに行ける身近な国として,韓国並びに韓国語への関心は,ここ数年の間に急激に変化しました。昔とは違って,今ではたくさんの韓国語の学習書が出版されていますが,日本語と語順が似ていて日本人に学びやすい言語であるわりには,韓国語を実際に話せるようになる人は,まだわずかのように思われます。その理由として,「漢字がなく,ハングルが記号のようで覚えるのが大変」「どれくらい勉強すれば,どのくらい話せるようになるかがわからない」といったことが考えられます。

そこで本書では,「少しでもハングルを覚えやすくすること」「韓国語学習にも漢字を活用すること」「初級韓国語の範囲を明確にすること」を主要な柱とし,日本語と韓国語の比較言語学的アプローチという画期的な方法で「韓国語の必修文法」を効果的にマスターし,「最低限必要な実践的韓国語会話」を習得し,「必修基礎単語1700語」で語彙力をつけるという類書には絶対見られない画期的な試みにチャレンジしました。

本書は韓国語初学者をはじめ,韓国語を始めたが伸び悩んでいる方や,一度あきらめてしまったけれど,もう一度韓国語の習得にチャレンジしたい方,ビジネスで必要なため,できるだけ早く仕事で使えるレベルの韓国語を習得したい方,ハングル検定5級,4級などの各種試験を受験される方々まで,いろいろな方のニーズに応えることのできる「韓国語短期集中マスター」のバイブルとも言える一冊だと確信しております。

本書の刊行にあたって,(株)語研編集部の島袋一郎氏には貴重なアドバイスをいただき,編集作業に尽力頂いたことを,深く感謝申し上げます。また,この本の執筆にあたっては,최용준さんには大部分においての執筆協力と校正にご協力いただき,また장세호さんと강은미さんにもご協力いただいたことに心からお礼申し上げます。

2009年5月
植田一三 & 浅井伸彦
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