はじめに

日本に初めてやって来た西洋人はポルトガル人で、初めて触れた西洋の言葉もポルトガル語です。

そして、日本人が初めてブラジルに移民として赴いてからすでに100年以上が経ち、ブラジル社会の礎の一部となっていることは否めません。

日本とポルトガル語、そしてブラジルは、とても深い関係にあることを多くの日本人は気付かぬまま過ごしています。無意識に使っている「パン」や「コップ」「てんぷら」「襦袢」「おんぶ」など、ポルトガル語由来の日本語はたくさんあります。すべての日本人はすでに、ポルトガル語を知っているのです!

本書は、もっとポルトガル語やブラジルを身近に感じてもらおうと、ブラジルの日常のシチュエーションをイメージしながら作りました。友達や家族の間でも気軽に使えるフレーズを意識しています。

ポルトガル語には鼻母音という、日本語にはない発音法があります。難しい発音法もありますが、ブラジル・ポルトガル語は基本的にローマ字読みですのでとても馴染みやすいと思います。

メロディックなイントネーションが独特で、会話をしていても楽しい気分になる──そんな言葉だと謳う方もいます。

遠いようで近いブラジル。この本がお互いの文化や伝統、音楽などに触れるきっかけになることを祈っています。

最後に、この本の出版にあたり協力してくれた家族、友人、担当の西山美穂様に心より感謝いたします。

2016年2月
加々美 エレーナ
愛 マリアンジェラ
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