プロローグ

2015 年の訪日外国人旅行者数(訪日外客数)は約1,974 万人という史上最多を記録し,日本政府は2020 年の東京オリンピックに向け,2,000 万人の訪日外客を誘致する意気込みです。そこでますます重要になってきたのが,外国人観光客に日本の姿を,正しく力強く伝えることのできる通訳案内士の存在です。

そのための登竜門である観光庁の通訳案内士試験は,外国語試験と日本の地理,歴史,一般常識の知識テストからなる一次試験と,日本語を外国語に即座に直す通訳試験,日本事象のトピックに関するスピーチとその質疑応答からなる二次面接とに分かれています。そしていずれもチャレンジングでためになる内容となっています。その知識テストに一気にパスできるように制作されたのが,この『通訳士試験「地理・歴史・一般常識」直前対策』です。

本書は,2000 年から2015 年までの地理,歴史,一般常識問題の頻度をはじめとする徹底問題分析を行い,それに本試験のガイドラインに沿って出題されうる,訪日外客の間で話題となっている項目を加えたものです。そして,その知識を一気に身につけられるように,頻度別に項目を並べ,2000 年度以降2 回以上出題された重要事項を赤文字にし,写真や暗記重要項目にまとめをつけ,さらに,勉強が息切れしないように,読んでためになる面白コラムを載せる工夫をしました。

本書の制作にあたり,多大な努力をしてくれたアクエアリーズスタッフの上田敏子氏(全体構成企画・校正),岩間琢磨氏(校正),通訳案内士試験道場スタッフ全員,および(株)語研編集部の島袋一郎氏には,心から感謝の意を表したいと思います。そして何よりも,我々の努力の結晶である著書を愛読してくださる読者の皆さんには,心からお礼申し上げます。

それでは皆さん,赤シートを用いて本書を一気にマスターし,念願の通訳案内士試験を突破し,得た知識と能力をプロ,ボランティアにかからわらず通訳ガイドの業務の中で役立てて行きましょう!

Let's enjoy the process! (陽は必ず昇る!)

2016年3月
植田 一三
高田直志
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