はじめに
TOEFL ITPは、基本的に従来型のペーパーテスト式試験であるTOEFL PBTを団体受験専用プログラム(Institutional Testing Program)にしたものです。主に大学のクラス分けや単位認定、大学院入試、留学者選抜試験などのために利用されています。国内で採用している教育機関は500 以上、受験者はすでに17万人以上にのぼります。
TOEFL ITPでスコアアップを図るには、適切な教材で受験準備をすることが絶対条件です。私たちは、これまでに40冊以上のTOEFL対策書を日本やアジア各国で出版してきました。教材が実際のTOEFLを正確に反映するよう、私たちは自らTOEFLを受験することはもちろん、TOEFL問題作成者と定期的にミーティングの機会を持ち、また過去の問題を詳細に分析して、その結果を教育誌に発表してきました。本書は、私たちのそうした分析の最新成果です。TOEFL ITPをはじめて受験する方、なかなかスコアが上がらずに苦労している方、短期間でのスコアアップをめざす方のために、3回分の模試(計420問)を用意し、すべての問題に詳細な解説と解き方を示してあります。
TOEFL ITPでスコアアップを実現するためには、まずListening Comprehension、Structure and Written Expression、Reading Comprehensionの3セクションのすべてについて効果的な受験ストラテジー(攻略法)を身につける必要があります。そのうえで、実際のテストの出題傾向を忠実に反映した良質の問題を数多く、しかも繰り返し解きながら、身につけたストラテジーを実際そのままの受験環境の中で100パーセント発揮できる「受験力」を高めなければなりません。
→良質な模試3回分(計420問)
→本物に限りなく近い出題傾向とコンテンツ
→ハイクオリティの音声CD
本書のこれらの要素が皆さんのスコアアップ、ひいては大学生活、留学生活を成功させる一助となることを願っています。
国際基督教大学英語教育課程上級准教授。ヴァーモント大学大学院修了(修辞学)。イリノイ州立大学大学院修了(英米文学博士)。
著述家・学者。ニューヨーク・タイムズ,ウォールストリート・ジャーナル,ワシントン・ポストなど,多数の新聞および雑誌に執筆。著作にA Handbook for Teaching English at Japanese Colleges and Universities(Oxford University Press),TESOL Quarterly,College Composition,College Literatureに掲載の言語教育に関する論文,TOEIC,TOEFL対策教材など多数。
(株)リンクグローバルソリューション プリンシパル。(株)ヒルキコミュニケーションズ代表取締役社長。トヨタ,キャノン,松下電器産業などで異文化間コミュニケーションのコンサルタントとして活躍。カリフォルニア大学サンディエゴ校大学院(言語学)修士課程修了。元国際基督教大学専任講師。
異文化コミュニケーションおよび言語能力テストのスペシャリストで,TOEIC,TOEFL,GRE対策教材などの著書多数。いずれのテストも繰り返し受験し,その傾向,特徴を詳細に把握したうえでの模擬問題の執筆と受験指導で定評がある。ほかに,『国際ビジネス感覚養成講座』など,語学教育に関する著書や論文多数。
プロ英語講師,在野研究者。国際基督教大学,アマースト大学,ペンシルヴェニア大学で英米思想史を専攻。専門は初期近代ヨーロッパの反魔術思想/奇術史。学術博士(ICU GSCC)。日米の有名予備校を経て、現在はリベラルアーツ主義予備校FORUM-ICUを主宰。国際基督教・早慶上智大(院)・外大志望生の英語,小論文の指導にあたる(http://www.forum-icu.com)。TOEFL,TOEIC,受験英語に関する著書,記事など多数。
【翻訳協力】
城座沙蘭 Saran Shiroza(しろざ・さらん)
大学英語講師,FORUM-ICU専属講師。国際基督教大学,ペンシルヴェニア大学,東京大学大学院総合文化研究科にて英語教育・言語政策を研究。専門は国際英語論。