日常韓国語会話ネイティブの公式
今井久美雄:著+金妍廷:著+李知宣:著
定価:本体 2,200円+税
(税込定価: 2,376円)
ISBN978-4-87615-181-3
判型:四六判
384ページ
CDブック(CD2枚)
中級~上級
2008年11月1日発売
3つの場面で会話が広がる
日常生活でよく使われる韓国語の言い回しを、語尾の違いや慣用表現の使い方を中心に、いろいろな角度から集めた用例集。1つの用例に対しTPOに応じた3つの対話文を紹介している。これ一冊で表現の幅が大きく広がり、生きた韓国語の語感が身につく。

はじめに

 みなさんの中には、ラットが檻の中の丸い遊具の上をくるくる回るように、何年も韓国語の勉強を続けていても、一向に進歩がなく、「生きた韓国語」が身に付かないという方が少なくないと思います。語学講座のテキストの読者欄には、春の時期になると「またもう一年、一から始めることにしました」などと、毎年同じような投稿が載っています。みなさんも、そろそろ万年初級から脱出して、もう少し険しい山登りに挑戦してみてはいかがですか。

 しかし、初級の参考書は山ほど出ているのに、中級、上級に行くにつれて、なかなか自分にあった会話の参考書が見つけられないのが現実です。本書は、『3パターンで決める日常韓国語会話ネイティブ表現』の第2弾として、日常生活でよく使われる韓国語の言い回しを、語尾や慣用表現を中心に、いろいろな会話の場面を想定し、中級以上の学習者が正しく使いこなせるように編集した会話用例集です。日常生活で遭遇することの多い表現を選び、その意味と活用法を説明し、さらに実際の会話の中でどのように使われるのか、できるだけそのままの形で使えるように工夫しました。

 中級ともなれば、友だち同士の会話はもちろんのこと、あらゆる場面でのコミュニケーションがスムーズにいかなければなりません。その点を考慮し、ひとつの用例に対して、いろいろな角度からの言い回しを挙げ、外国語として韓国語を学ぶみなさんが違和感なく聞いて話せるような会話フレーズをふんだんに盛り込みました。無味乾燥な例文を排除し、辞書にないような新語や、新しい表現も、日本人の学習者が無理なく使える範囲で採用しました。

 各文型のはじめには、その表現を作るための用言、体言との接続方法、また必要最低限の文法事項が簡潔に提示されています。それに続いて、会話例文が3つ提示してあります。3つの例文は、会話をしている人たちの関係や、話をしている場所、年齢などのシチュエーションが異なるように設定し、さまざまな場面での応用ができるように考えました。また、似たような表現でも微妙なニュアンスの違いがある場合などは、学習者にわかりやすく説明してあります。

 本文中の会話文はすべて付属CDに収録し、ネイティブの実際の会話を繰り返し聞きながら練習できるようにしました。会話のスピードもネイティブがふつうに話す速さをそのまま収録しましたので、韓国人と実際会話をするときの感じがつかめると思います。

 「1日30分を続けなさい」というタイトルの実用書が売れていると聞きました。まさにその短い時間を活用して、このCDを繰り返し聞いて、覚えてください。例文を暗記して使うことによって、韓国人はきっとみなさんの韓国語に舌を巻くことと思います。

 なお本書は韓国語教員養成課程セミナーの同期生である、金姸廷(김연정)、李知宣(이지선)さんと共同で執筆しました。膨大な数の会話例文は、何度も何度も3人で頭を絞って作り上げたものです。さらに例文の校正にあたり、快く協力してくれた友人の姜貞龍(강정용)、崔玹碵(최현석)、劉基淳(유기순)、孫榮完(손영완)、尹瀅採(윤형채)、吉沢寿美子、吉澤麻里の各氏に心から感謝いたします。また、今回もCD収録のダイアログを、臨場感あふれる生きた会話として吹き込んでくださった林周禧(임주희)、李載彧(이재욱)、李泓馥(이홍복)、李美賢(이미현)の各ナレーターの方にはとくにお礼を申し上げます。最後に編集に際していろいろと骨を折ってくださった(株)語研の島袋一郎さんにも心からお礼を申し上げます。本書が、生活の中でふつうに使われている自然な韓国語を身につけたい学習者に少しでもお役に立てれば幸いです。

2008年秋 川崎にて
今井 久美雄

あとがき

 この本の企画を立ててから、こうして本になるまで約2年がかかりました。韓国語講師の仕事をしながらの執筆でしたので、睡眠時間を削っての夜中の作業はとても大変でした。もちろん主婦でありながら家事という家事はほとんどできませんでしたが、幸い、家族の協力のおかげで、お姫様みたいな生活を少しでも味わえた期間でした(笑)。

 この本に載っている例文より、捨てた例文のほうが断然多いほど、書いては直し、直しては書きの繰り返しでしたが、こうしてできあがったその一つ一つを見ると、作った当時の状況が思い浮んできて胸がいっぱいです。

 「本を一冊作りあげるのは、子どもを産むのと同じくらい大変なことだ」という先輩の言葉を実感した2年でした。この場を借りて、その出産に至るまで私を見守ってくれた愛する家族と、先輩・後輩や友だち、そして生徒さんたち、また同じ船に乗って苦楽を共にした今井久美雄先生、李知宣先生に感謝の気持ちを伝えたいと思います。最後に私の大切なコーさま、アーさまにも感謝の気持ちを伝えたいです。

2008年秋
金姸廷(김연정)

 日本で韓国語を教えながら、生徒さんのためになるような参考書があったらいいなぁという気持ち一つでこの本の執筆をはじめました。

 本を執筆するということは初めての経験でしたので、最初は全てが興味深く、楽しくて、このまますぐに出来上がると思っていました。しかし制作が進むにつれて、短い会話の中で、どんな生きた表現をどうやってわかりやすく書くのか、またどんな説明が日本人の学習者に役に立つのかなど、何度も何度も試行錯誤しながら書き直しました。

 2007 年の冬、本格的にこの本の制作に取りかかってから、この年の冬も過ぎ、春が来て、夏が過ぎ…、かなりの時間がたち、ようやくこのたび完成にこぎ着けました。

 執筆を始めた当時、私は結婚したばかりでしたが、主婦より韓国語の講師としての仕事と本の執筆のことで精一杯で、家の中のことまではなかなか手が回りませんでした。それにもかかわらずいつも隣で応援してくれた彼、これまでの大変な作業を共にしながら私を引っ張ってくださった今井久美雄先生、お姉さんのような金姸廷先生に誰よりも感謝の気持ちでいっぱいです。

2008年秋
李知宣(이지선)
今井久美雄

内科医師。韓国語講師。
1951年,宮城県仙台市生まれ。慶應義塾大学経済学部中退。北里大学医学部医学科卒。韓国延世大学保健大学院公衆保健学科修了。
著書:日本生活ガイド(共著・1992・東亜日報社)/韓国語の散歩道(1998・アルク)/漢字で覚えるしっぽをつかむ韓国語(1999・インターブックス)/日本へ行こう(共著・2002・東亜日報社)/古狸案先生の韓国語「中級」教室(2003・三修社)/古狸案先生の役に立たないはずがない韓国語(共著・2005・三修社)/3パターンで決める 日常韓国語会話ネイティブ表現(2006・語研)/【完全マスター】ナチュラル韓国語会話表現(2011・語研)/日常韓国語会話ネイティブの動詞160(2012・語研)/暮らしの韓国語表現6000(2013・語研)/暮らしの韓国語単語10,000(2014・語研)/など。

金妍廷

韓国語講師。
1974年,韓国・仁川市生まれ。仁荷(인하)大学日本語日本学科卒業。ソウル編集・デザインスクール修了。韓国の雑誌社で編集長を歴任。2006年韓国語教員養成課程修了。みりね語学教室(東京)主宰。

李知宣

韓国語講師。日本語講師。翻訳。通訳。
1974年,韓国・全州市生まれ。市立仁川専門大学,東京文化デザイン専門学校,国士舘大学文学部文学科日本文学文化専攻卒。2006年韓国語教員養成課程終了。『KBS World Guide韓国語講座』(2008年11月〜2010年6月),『日本語基本単語』(2011・共著,語研)