完全マスターナチュラル韓国語会話表現
定価:本体 1,900円+税
(税込定価: 2,052円)
ISBN978-4-87615-239-1
判型:四六判
272ページ
テキスト(音声別売)
初級~中級
2011年7月1日発売
別売音声:ISBN978-4-87615-560-6
(CD2枚 価格:本体 2,300円+税)
実践的な韓国語力を身につける
日常生活のさまざまな場面で用いられる自然でリアルな韓国語表現が満載。使い方の解説や随所に配置した写真とコラムで「生きた韓国語」が楽しく学べます。韓国語を母語とする人たちのものの考え方、日本とは違う生活習慣についても理解が深まります。

はじめに

韓国のことわざに‘말 한마디에 천 냥 빚도 갚는다 .’というのがあります。「言葉一つで千両の借りを返す」、つまり「言葉は言いよう、使いよう」だという意味です。難しいことに直面したとき、ちょっと気の利いた言葉一つかけることで円満に解決することがある反面、言葉を間違って使ってしまうと大変なことにもなりかねません。言葉はとても大きな影響を与えるものです。

この本を手に取られたみなさんは、すでにほかの本で韓国語の基礎は勉強なさった方々だと思います。しかしみなさんの勉強した韓国語は本当に「生きて」いるのでしょうか。

韓国人の知人宅に泊まった翌朝、その家の子供に“안녕히 주무셨어요 ?”と言ったり、友達と一緒に食事をしていて“이것 좀 드셔 보세요 .”とは言ったりはしません。飛行機が揺れて「気分が悪い」ときに“기분이 나빠요 .”と言うと、隣の人に誤解を与えかねません。満員バスから降りるときに“미안해요 . 저를 내리게 해 주세요 .”と言ったら周囲の人は「?」という顔をするでしょう。デパートの店員に“화장실은 어디에 있어요 ?”と聞く韓国人はいないでしょう。みなさんは韓国の人の前で、まだこのような「NG韓国語」をついつい使っていませんか。

韓国語は、年齢の差や、親しさの度合いによって使う言葉が変化する言語です。子供には子供なりに、友達には友達なりに、上司や先輩には年上なりに、使う言い回しや語尾が違ってくるのです。初めのうちは他人の子供にぞんざいな言葉を使ったり、自分の両親のことを話すのに敬語を使ったりすることに違和感を覚え、なかなか口から出てこないと思います。この言葉の壁をどう乗り越えるかが韓国語マスターのコツなのです。また日本語と韓国語は文法的にも似ているために、日本語につられてつい、安易に直訳をするケースも目だちます。みなさんもそろそろこのような弱点を克服して、初級の殻を破ってみませんか。

この本ではさらに上を目指す韓国語学習者のために、「自然な形で」「無理なくマスターできる」会話文を豊富に収録しました。

空港カウンターで「燃油サーチャージは、払うんですか(p.121)」、デパートの特売品売り場で「これはどこが訳あり品なんですか(p.214)」、会社にクレーム電話をかけて「カスタマーサービスにつないでいただけますか(p.249)」、病院の外来で「バスケットをして、突き指をしてしまいました(p.194)」、友達と携帯で話をしていて「バッテリーがなくなったので、充電してからもう一度かけivるよ(p.258)」、飲み屋に入って「とりあえずビールください(p.231)」…。こんな会話が韓国人のようにすぐに口から出てきたらいいですよね。このような気の利いた言い方を知っているだけで、空気は変わります。外国語だけに限らず、会話がうまい人は、頭の中のたくさんの引き出しから「場の雰囲気に合った」言葉を臨機応変に選び出しています。みなさんもこの本を大いに活用して、その引き出しの中にしまっておくレパートリーをたくさん増やしてください。そうすれば「外国人が使うぎこちない韓国語」ではなく、「韓国人のように聞こえるなめらかな韓国語」が話せるようになるはずです。また、本書の随所に配置した写真は、筆者が撮影したものです。文字だけではなく画像を通じても「生きた韓国語」の勉強をしていただければと思い、アルバムの中から選んで挿入しました。

例文を作るに当たっては、韓国語ネイティブ・スピーカーの姜貞龍(강정용)さん、孫榮完(손영완)さんほか、多くの方々のお世話になりました。ここにお礼を申し上げます。また、東京・虎ノ門の「アイケーブリッジ外語学院」の通訳翻訳コースで机を並べた日下隆博さんには、日本人の立場から最終的に細かいチェックと、足りない部分の加筆をしていただきました。これらのみなさんの協力でこの本ができあがりました。この場を借りてお礼を申し上げます。

また、本書に収録した表現をきれいな声で吹き込んでくださった林周禧(임주희)さん、李泓馥(이홍복)さんにもお礼を申し上げます。そして、今回のこの本の制作にあたり細かいところまで気を配ってくださった(株)語研編集部の島袋一郎さんにも心より感謝いたします。

最後に、みなさんが韓国語で意思の疎通を円滑に、そして違和感なくできるように、少しでもお手伝いができれば幸いです。

2011年 初夏
今井久美雄
今井久美雄

内科医師。韓国語講師。
宮城県仙台市生まれ。慶應義塾大学経済学部中退。北里大学医学部医学科卒。韓国延世大学保健大学院公衆保健学科修了。
著書:日本生活ガイド(共著・1992・東亜日報社)/韓国語の散歩道(1998・アルク)/漢字で覚えるしっぽをつかむ韓国語(1999・インターブックス)/日本へ行こう(共著・2002・東亜日報社)/古狸案先生の韓国語「中級」教室(2003・三修社)/古狸案先生の役に立たないはずがない韓国語(共著・2005・三修社)/暮らしの韓国語単語8800(2005・語研)/3パターンで決める 日常韓国語会話ネイティブ表現(2006・語研)/3場面で広がる 日常韓国語会話ネイティブの公式(2008・語研)など。

日下隆博

岡山県倉敷市生まれ。
青山学院大学文学部フランス文学科卒業。
音楽業界に在籍していた90年代,韓国歌謡界に「ソテジ・ワ・アイドゥル」旋風が到来。「21世紀は絶対韓国の時代がやって来る!」と,韓国語に没頭。その後,NHKの携帯端末ディレクターなどの職務を経て,2008年からは,NHK-BS「アジアクロスロード」の番組ディレクターとして,韓国KBSのニュースや番組に関する,翻訳,通訳,取材,原稿執筆など,韓国,韓国語に関わる業務を多岐にわたって担当。中国語検定3級の資格も保有。

【協力者】
姜貞龍・孫榮完・李守彬・金鎭秀・黄美慶・李東眞・朴美蘭・李成翼・尹熙京・呉裕眞・朴宰亨・尹瀅採・李京美・沈育澤・金必宰・金妍廷・天野博之・鈴木巧・本田宗治・浅川絢祐・河﨑匡佑・森明信・久安保史・井田哲一・鈴木祐輔・迫田雅敏・服部芳美