日常韓国語会話ネイティブ表現
定価:本体 2,000円+税
(税込定価: 2,160円)
ISBN978-4-87615-138-7
判型:四六判
232ページ
CDブック(CD2枚)
初級~中級
2006年11月1日発売
3パターンの対話例で学ぶ
ネイティブ・スピーカーが毎日なにげなく使っている簡単フレーズを目的別・状況別にすべて3通りの言い方で紹介。それぞれの表現には記憶用ダイアローグが付属している。各パターンの3例目に親しい人同士で使う「パンマル」と呼ばれる表現を紹介。

はじめに

 本書は韓国語のネイティブ・スピーカーが、ふだんの生活で普通に使っている表現を、状況別の対話例をもとに紹介した会話表現集です。

 韓国語と日本語は似ていると言っても、微妙な表現の違いがあります。韓国語学習の落とし穴は、日本語と文法構造や考え方が似ているためについ「日本式表現」になってしまいがちなところにあります。例えば「おはよう」「おはようございます」というあいさつは、日本では家族同士でも使えますが、韓国では家の中では‘안녕 !’、‘안녕하십니까 ?’とは言えません。食事のときの「いただきます」「ごちそうさま」も同じで、‘잘 먹겠습니다 .’、‘잘 먹었습니다 .’という言い方は、黙って食べ始めて黙って食事を終わらせる韓国人には、「いちいちそんなことを言わなくても…」と聞こえるかも知れません。

 そのほか、日本語とは用法が違うために、日本人がうまく使えない表現に「絶対敬語」があります。父母はもちろんのこと、いくら親しくても、年上の人には敬語を使わなくてはなりません。出かけていく父親に対して子供が「今日は、早く帰ってくるの?」というときに、‘오늘은 일찍 돌아와 ?’とぞんざいな言葉では言えません。また第三者に身内を紹介するときにも‘이분이 저희 회사 부장님이세요 .(こちらの方がうちの部長さんでいらっしゃいます)’のような敬語表現をしなくてはなりません。

 本書の各パターンの3例目の会話には、親しい人同士が使う반말(パンマル)と呼ばれる表現を取り入れました。韓国は儒教の国ですので、年齢の上下による言葉遣いが厳しいのですが、逆に友達同士はこの반말を使うことによって、お互いの距離が縮まるのです。みなさんも、韓国の友達とパンマルで会話するくらいに親しくなれれば言うことなしです。さらに、若者言葉や俗語などについても扱いました。言葉は生き物ですので、韓国の実社会で使われているこれらの言葉を、みなさんが実際に使えないまでも、そのニュアンスを聞き取ることは必要だと思います。

 また、日本語の話し言葉では、「いいわよ」「いいよ」「ダメなの」「ダメだよ」というように、語尾による男女の区別がありますが、韓国語には男女言葉の差はほとんどありません。本書は男女のパート別の会話集になっていますが、ほとんどの場合、両者の入れ替えは可能です。例文をごらんになって、ああ、こう言うときには男性はこうこういう言い方をするんだ、女性でもこう言えるんだと言うこともあわせて勉強していただけたら幸いです。そして、みなさんの理解をお手伝いするため、本書では、ただ例文を提示するだけではなく、今までの会話集ではあまり指摘されなかった、このような韓国特有の「言語生活」について、できるだけ注を付け、わかりやすく解説をしました。

 どの国の言葉でもそうですが、とりわけ韓国語の難しさは発音にあるといっても過言ではありません、本書は今までの語学書のスタイルから脱皮し、あえて入門期の学習者のためのカタカナルビを省きました。韓国語と日本語は音韻体系が異なっているために、「掘ッタ芋イジルナ」式のルビを見ながら発音していたのでは、いつまでたっても韓国語らしさが出せません。付録のCDを繰り返し聞いて、ネイティブの発音を真似することが韓国語独特の発音に慣れる近道です。会話文が自然に口をついて出てきたらしめたものです。

 最後になりましたが、CD収録のダイアログをきれいな発音で吹き込んでくださった박갑순(パクカプスン)さん、 이재욱(イジェウク)さん、 이홍복(イホンボク)さん、 이미현(イミヒョン)さんには心から感謝を申し上げます。また、ネイティブ・スピーカーの目で細かく談話分析をしてくださった、韓国語教師養成講座第1期同窓生の김연정(キムヨンジョン)さんには特にお礼を申し上げます。そのほかにも生きた例文の作成や、誤用分析をしてださった、同、이지선(イジソン)さん、 김신애(キムシネ)さん、 황주희(ファンジュヒ)さん、校正を手伝ってくださった吉沢寿美子さん、 박교희(パクキョヒ)さんにもお礼を申し上げます。また、生活に即した例文のアドバイスや原稿チェックをしてくださった吉澤麻里さん、 유강훈(ユガンフン)さん、企画から編集までいろいろとご尽力くださった(株)語研編集部の島袋一郎さんにも、お礼を申し上げます

 最後に、本書の構成や掲載項目の細部について、株式会社語研の奥村民夫氏および本堂もも子さんから貴重なご助言やご指摘を賜りました。この場を借りて心より深くお礼を申し上げます。

 2006年10月 川崎にて
今井久美雄
今井久美雄

内科医師。韓国語講師。
宮城県仙台市生まれ。慶應義塾大学経済学部中退。北里大学医学部医学科卒。韓国延世大学保健大学院公衆保健学科修了。

著書:日本生活ガイド(共著・1992・東亜日報社)/韓国人のための日本医療ガイドブック(1993・インターブックス)/韓国語の散歩道(1998・アルク)/漢字で覚えるしっぽをつかむ韓国語(1999・インターブックス)/日本へ行こう(共著・2002・東亜日報社)/古狸案先生の韓国語「中級」教室(2003・三修社)/古狸案先生の役に立たないはずがない韓国語(共著・2005・三修社)/3パターンで決める 日常韓国語会話ネイティブ表現(2006・語研)/일본어 VOCA BANK(2007・넥사스)/3場面で広がる 日常韓国語会話ネイティブの公式(2008・語研)/完全マスターナチュラル韓国語会話表現(2011・語研)/日常韓国語会話ネイティブの動詞160(2012・語研)/史上最強韓語單字(2012・國際學村出版)/史上最強日語單字(2012・國際學村出版)/暮らしの韓国語表現6000(2013・語研)/第一堂韓語單字課(2013・國際學村出版)/韓語會話地圖(2013・台湾語研學院)/暮らしの韓国語単語10,000(2014・語研)