やさしいフランス語の発音 改訂版
定価:本体 2,000円+税
(税込定価: 2,160円)
ISBN978-4-87615-330-5
判型:A5判
CDブック(MP3CD)
入門
2017年7月24日発売
音声とイラストで楽しく学ぶ
発声がイメージできる口の正面図と断面図、専門用語を避けた解説と例で、フランス語らしい発音の仕組みが理解できる。個々の音から綴りと発音、フランス語特有のリエゾン・アンシェヌマン・エリズィヨンのルールなど、発音に関する基礎がわかる。M3CD付き
本教材の付録CD(MP3CD)は、パソコンでの利用を前提として制作されております。CDプレーヤーやカーオーディオなどでは内容を再生いただけない場合がございます。再生方法の詳細や制限につきましてはご利用の再生機器のマニュアルをご参照ください。

はじめに

 言葉を勉強するということは、その国の文化、歴史など、あるいは現在の社会に興味があるからで、何の目的も無いことはありません。言葉を介してのコミュニケーションは、程度の差こそあれその国を心で感じるための第一歩です。そしてそこに暮らす人々を好きになる第一歩でもあるのです。

 フランス語は文化に裏打ちされた言語です。フランスについての情報はほとんどの場合、日本語の翻訳によるものです。誰でもフランス語ができたらどれだけフランスを楽しむことができるだろうかと、いつかは思ったに違いありません。フランス語はきれいだ、しかしフランス語に限らずすべてきれいです。日本語だって外国の人達から見れば難しいと言われます。でも私たちは不自由なく使っています。

 どんな言葉でも心がゆがんでいれば、発せられる音声はきれいではありません。フランス語がきれいだと言われるのは、ひとりひとりが言葉を大事にしているからでしょう。同時に発音に関して注意しているからでしょう。日本人はやたらに外国語を取り入れて、カタカナにして平気で使おうとします。意味がはっきりしなくても、見た目のよさだけで使いたがります。言葉の大事さがわかっていないのです。共通の発音、地方の発音など今までに日本語の音声指導を学校の授業で受けたことがありますか。フランス人は子供でさえ、旅行したときの地方の発音をまねしながら、自分たちのものとはこのように違う、と言って教えてくれます。

 言葉の音声が大事なことはわかっていても、正面から取り組む姿勢が日本人には少ないのです。これが外国語を勉強する意欲を後退させています。

 本書ではフランス語に関してごく基本的な音声知識をまず簡単に紹介します。それから練習をくり返しながら、次の段階へと進みます。きれいな発音ということを言いましたが、本書では発音をカナで示しません。理由は本文を見てください。発音の基礎をしっかりと覚えてしまえば、あとは練習のみです。

 旅をするにしても、フランスに入り込むにしても、ヨーロッパでは最も大事な言語のひとつであるフランス語の発音をものにしてください。

2002年8月
小島 慶一
本書は2002年に刊行された『CDとイラストで楽しく学ぶ やさしいフランス語の発音』の音声をCDからMP3形式の音声データ(MP3CD)に移行した改訂版です。MP3CDはコンピュータと光学式ドライブを使ったデータコピー,再生が可能です。
小島慶一

元聖徳大学教授。元上智大学講師、元青山学院大学講師。
専門はフランス語音声学、一般音声学、フランス語学。

【最近の著作】
ふなおさ日記~ゆるり・ゆらり~』(2013, 朝日出版社刊)
『音声ノートーことばと文化と人間とー』(2016, 朝日出版社刊)
『発話直前に想起される音声連鎖の構造ーフランス語学習を例として、心象音声の応用ー La structure de la séquence phonétique remémorée lors de l'émissionーessai d'application des images phonétiques à l'apprentissage du français』(2016, 朝日出版社刊)