はじめに
タイと日本とは、古くから交流の深い国ですが、近年その交流はかつてなかったほど緊密なものとなっています。それに伴い、タイとつきあう日本人の数も、どんどん増加しています。そのつきあい方にはいろいろな場合があるでしょう。観光やグルメであったり、タイ人の友達がいたり、仕事であったり、あるいは最近では引退後のロングステイの場にタイを選ぶ方も増えているようです。タイとつきあうには、当然のことながらタイ人とつきあわなければなりませんが、そのための道具として欠かすことのできないのがタイ語です。
さいわい、タイ語は初心者にっとて勉強を始めやすく、勉強した成果が早く現われる言語です。動詞などの変化・活用がなく、日本語の助詞のようなことばもないため、カタコトのような感覚で単語を並べていくだけで正しい文章ができてしまうからです。したがって、効果的な学習方法は単語を覚えることになります。
本書は、ジャンル別に単語が整理されており、見出し語が日本語であるため、容易に目的の単語に辿り着くことができるはずです。わずかですが例文も挙げてありますので、主要な単語の使い方もわかると思います。
ぜひ、本書を活用して、タイ人とよりスムーズなコミュニケーションを図っていただければ幸いです。
最後に、全編にわたってタイ語および日本語をチェックして下さったスニサー・ウィッタヤーパンヤーノンさん、原稿作成などの段階ですっかりお世話になった(株)語研の山口貴久枝さんに、この場をお借りして感謝の意を表わさせていただきます。
❖本書の構成と使い方
本書は以下の2部構成になっています。
【第1章 タイ語の基本】
この章では,タイ語の発音と基本的な文の仕組みについてポイントをまとめました。第2章で紹介されている例文をより理解するためにも,さっと目を通しておくとよいでしょう。
【第2章 日本語から引くタイ語】
この章では,日本語を手がかりに目的のタイ語を探します。左ページではタイ語,右ページではそのタイ語を使った例文が紹介されています。例文は日常会話でよく使われる表現,作文に応用できる表現を中心に紹介しました。
左ページの見出し語の発音が2種類表示してある場合,/のあとの発音のほうがより口語的な発音となります。
音を伸ばす発音記号はー,ーの2種類あります。ーはーよりも短か目に伸ばすという表記ですので,発音の際の参考にしてください。
1958年生まれ。東京外国語大学大学院修士課程修了。
東海大学,東京農業大学,東京外国語大学,麗澤大学非常勤講師。
著書に,『タイ語基本単語2000』[共著,(株)語研刊],『ビジネスタイ語会話』[(株)語研刊],『ニューエクスプレスタイ語』[(株)白水社刊],『今すぐ話せるタイ語入門編 Ver.2』[東進ブックス刊],『今すぐ話せるタイ語単語集』[東進ブックス刊]など。