日常英会話ネイティブの公式
日常英会話ネイティブの公式ISBN9784876151103
定価:本体 1,600円+税
(税込定価: 1,760円)
ISBN978-4-87615-110-3
判型:四六判
232ページ
CDブック(CD1枚)
2005年7月1日:発売
2017年8月30日:第6刷
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3文型で広がる
ネイティブ・スピーカーがなにげなく使っている基本文型・構文を、日本人学習者の視点から集め、トピック別・目的別に3文型でまとめた。それぞれの表現には記憶用ダイアローグが付属。言いたいことを自由に話し書くためのパターン・プラクティスで定着を。

はじめに

 本書は、拙著ネイティブ英語フレーズシリーズ(『ネイティブが話す【英単語・イディオム・決まり文句】』『ネイティブがよく使う【英単語・イディオム・決まり文句】』『基本100ワードの英会話術』『日常英会話ネイティブ表現』)の第5弾です。空所補充形式のパターン・プラクティス(substitution)によって英語を話す力を高めるための基本文型・構文をダイアローグとともに紹介しています。

 本書は、創造的な発話能力を高めるために不可欠な定型表現(chunk)の定着を目的としています。「感謝」「勧誘」「依頼」「要求」「相談」などの機能別に、一部を入れ換えるだけで自由に言いたいことが表せる基本文型・構文を厳選しました。これまでのネイティブ・シリーズと少々異なり、フルセンテンスの決まり文句ではなく、学校で基本文として取り上げられるようなフレーズも含まれています。これは、奇をてらった使用頻度の低い「珍品フレーズ」を選ぶのではなく、ネイティブ・フレーズ・シリーズに一貫する使用頻度を重視した表現選択の結果です。聞いたり読んだりしてもまったく問題ないのに、話したり書いたりするときに意外とうまく使えない表現が数多くあるはずです。本書には、学習者の皆さんの頭に眠った「受信構文」を「発信構文」に蘇らせる意図があります。

 実践の場で使いものになる発話は、基本からなる定型部分(構文)と入れ換え可能な部分の組み合わせからできています。そして、話すときには文脈(context)に応じて適切な構文を選び、その構文に対応する語句の入れ換えを短時間のうちに正確に行える技能が必要です。流暢さ(fluency)とはこの構文選択(structural choice)と語句入れ換え(lexical substitution)の速度を意味し、正確さ(accuracy)はこの構文選択と語句入れ換えを意図したとおりに行える精度を意味します。「厳選された、使える構文をチャンクとして確実に覚え、文脈に応じて、必要語句をその構文の一部にはめ込んで復唱すること」によって流暢さと正確さが高まり、達成感と自信がわいてきます。本書を活用すれば、使用される場面が限定される「決まり文句」ではなく、さまざまな文脈で応用が効く、入れ換え可能でクリエイティブなフレーズを覚えられるでしょう。

 これまでの拙著同様に、本書のプロトタイプとしてまとめた表現データは、大学の授業や勉強会での口頭演習で約1年半使用し続け、そこから得たフィードバックをもとに加筆し、修正を繰り返してきました。独習用教材としての質を高め、少しでもユーザー・フレンドリーにするために、読者の立場からの視点を重視し、完成原稿の段階でザビエル道西氏と小亀正人氏にはモニターとして一定期間使用してもらい意見をいただきました。本書のすべての英文は、小樽商科大学言語センター准教授で言語学博士のShawn Clankie先生(米国人)と北海学園大学人文学部専任講師のLorne Kirkwold先生(カナダ人)に厳重に点検していただき、精度を高めました。さらに、本書の構成、キーパターンの選択やダイアローグの内容と語彙について、株式会社語研の奥村民夫氏に助言をいただきました。本書の完成に協力していただいたこれらの方々に、この場を借りて改めて心よりお礼を申し上げます。

 桜舞う緑丘より春の日まぶしい日本海をながめて

国立大学法人小樽商科大学大学院ビジネススクール准教授
小林敏彦
小林敏彦

 1988年,小樽商科大学商学部経営法学コース卒(大谷良雄ゼミ:国際法専攻),ハワイ大学マノア校(UHM)大学院英語教育研究科修了(MA in ESL),ハワイ州会議通訳者免状(日英・英日/同時・逐次)4種全取得。ハワイ大学日本語講師を経て,現在,国立大学法人小樽商科大学大学院商学研究科アントレプレナーシップ専攻(専門職大学院ビジネススクール,OBS: Otaru Business School)教授。同校グローカル戦略推進センターグローカル教育副部門長。コバ英語ジム (KEG: KOBA English Gym)および口語英文法研究会 (CEG: Colloquial English Grammar Circle)主催。大学英語教育学会(JACET),映画英語教育学会(ATEM),日本メディア英語学会(JAMES)会員。大学英語教育学会(JACET)北海道支部談話分析研究会 (DACH)代表。映画英語教育学会(ATEM)北海道支部長,小樽商科大学教職研究会会長。北海道留学生交流推進協議会運営委員会委員。在学中1986年,チャールズ皇太子夫妻来日記念第1回ブリティッシュカウンシル(英国大使館文化部)主催英語スピーチコンテスト学生の部全国2位。1987年,実用英検(STEP)1級取得。3M (Media / Movie / Music)を活用した「わかりやすく (Clear),おもしろく (Interesting),ためになる(Practical)授業」を心がけている。主要著書に『ニュース英語パワーボキャビル4000語』『ニュース英語究極単語10000』『3パターンで決める日常英会話ネイティブ表現』『ネイティヴがよく使う英会話表現ランキング』『ビジネスパーソンの英会話フレーズ525』『ビジネスパーソンの英文フレーズ』(語研),『外国人の先生と話そう』(大修館書店),『私たちの地球と健康』(成美堂),『日本人から見たアメリカ人の不思議な行動パターン』『アメリカ人から見た日本人の不思議な行動パターン』(三修社),『英語スピーチとプレゼンの技術』『VOAが伝える現代アメリカ』『VOAで学ぶ現代アメリカ』(南雲堂),『海外留学へのパスポート』(朝日出版社),『映画英語教育論』『図解50の法則口語英文法入門改訂版』(フォーイン・スクリーンプレイ事業部),『英語リスニング教材開発の理論と実践』『すべての英語教師・学習者に知ってもらいたい口語英文法の実態』『商大生のためのビジネス英語101』(小樽商科大学出版会),および主要論文に Native and Non-native Reactions to ESL Compositions (TESOL Quarterly, vol.26, No.1, Spring 1992) および The Benefits of the CEG Typology Framework for Learners, Teachers, Researchers, and Textbook Writers (2014年3月 映画英語教育研究第19号,第4回ATEM優秀論文賞受賞)など100点を超える。趣味:教材開発,筋トレ,ウォ-キング,名刹探訪,洋画・海外TVドラマ鑑賞。尊敬する人:真言密教開祖弘法大師空海

小林敏彦先生の本

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