シチュエーション毎に3パターンずつ用意されたフレーズと会話例を繰り返し聴いて話すことでしっかり定着をはかりましょう。
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音声ダウンロード・すぐ聴く音声 FAQ
※ためし読みの色は実際の書籍とは異なります。
はじめに
教科書にない,学校で教えてくれない,ネイティブならではの表現。日本にいながらフランス人の力を借りずに独学で着実に身につけることは,実に困難です。フランス語の初級レベルを突破した方なら,誰もがぶつかる壁ではないでしょうか。本書は,そんな壁を取り払い,ときにユーモアのあるフランス語を楽しく身につけていただけますよう,Romain Bocquillon 先生と一緒に色々なシーンを想像しながら執筆にあたらせていただきました。今日こうしてフランス語好きの皆様が,本書をお手にとってくださいましたことを,心より感謝申し上げます。
- 「一つひとつの単語の意味はわかるのに,この組み合わせだとどんな意味になるの?」
- 「フランス人は,この状況を何に例えるの?」
- 「映画のセリフ,何て言ってるの?」
がわかると,どんなときにフランス人が私たちと同じような感覚に陥るか,あるいは違った受け止め方をするかがわかります。(同じ人間なので当たり前といえばそうなのですが)「同じような状況に出くわすんだ~」という共感が生まれると,なんだか嬉しくなるものです。逆に「え! フランス人ってこんな風に例えちゃうの?」という驚きも覚えるかもしれません。ネイティブ表現は,リアルなフランス人の感覚を知る近道といっても過言ではないでしょう。本書を通じ,皆様が語学力をベースにした感性やセンスを豊かなものにするためのお手伝いができましたら幸せです。
では,フランス人ならではの表現を,落とさずに拾えるようになるためには,どのような学習方法がよいのでしょうか。
具体的に,次のようなステップが有効だと感じています。
「聞く」「話す」3つのステップ
- ① 各表現のシチュエーションをできるだけ鮮明に想像する。
- ② CD の聞こえたままの発音で,なんどもリピート練習する。
- ③ CD のA のセリフが聞こえたら,即座にB を言う。
「読む」「書く」3つのステップ
- ① ノートを左右に分け,左半分にA のセリフ,右半分にB のセリフを丸写しする。
- ② 半分を隠し,もう片方のセリフが言えるかチェック。
- ③「 自分だったらこういうシチュエーションで使うだろう」を想像し,ご自身が使いそうなセリフを書いてみる。
本書の表現が身についかな?と感じていただけましたら,次に,会話や文章に落とし込んでみてください。周囲の反応から更に学びが深いものとなるでしょう。
最後に,本書の執筆・編集の細部まで温かくアドバイスをくださいました語研編集部の西山美穂様,議論に議論を重ね入念な執筆を共にさせていただいたRomain Bocquillon 先生,いつも応援してくれる家族や友人に,謝辞を申し上げます。
フランス語講師。フランス北部アラス出身,ソルボンヌ大学修了。FLEマスター1。
モンペリエ,パリ,リールなど,フランス北部から南部に渡って学生時代を過ごす。カナダに1年,オーストラリアに1年という滞在経験を経て,2008年に来日。横浜エフィ・フランス語教室,神奈川県立高校などで教鞭を執る。
共著に『Méthode de français 2 - フランス語の方法2』『今すぐ書けるフランス語レター・Eメール表現集』があるほか,『使える・話せる・フランス語表現』の校閲にも携わる。
フランス語講師・翻訳者。上智大学外国語学部フランス語学科卒業。慶應義塾湘南藤沢高等部講師。
著書『使える・話せる・フランス語表現(語研)』『快速マスターフランス語(語研)』『私だけのフランス語手帳(実務教育出版)』,共著『今すぐ書けるフランス語レター・Eメール表現集(語研)』があるほか,『Petites Conversations(ロイク・ホゲス著・駿河台出版社)』製作協力,『モロッコで出会った街角レシピ(口尾麻美著・グラッフィック社)』でフランス語指導など。