プロローグ

　思い起こせば，通訳案内士試験対策本をはじめとする，日本文化の英語紹介スキル UP 本は，2009 年の『英語で説明する日本の文化』に始まり，『必須グループ 100』『日本の観光名所 100 選』『関西・観光名所 10 選（英語・中国語版）』『全国通訳案内士試験「英語一次・二次」直前対策』『全国通訳案内士試験「地理・歴史・一般常識・実務」直前対策』と，今回の書籍出版で 15 冊目となりました。また，オリンピック開催のお陰でインバウンドツーリストの数も 3 千万人を超え，そのほとんどが大ヒットとなりました。そこで今回の第 15 弾『英語で説明する日本の歴史人物』は，日本史の知識がゼロでも，国際人として日本史の最低限の知識を身につけ，外国人に英語で説明できるようになっていただけるように制作しました。

　本書は，日本史の知識を楽しみながら効率よく身につけ，日本の歴史について英語で発信できるように様々な趣向を凝らしています。まず，通史で全体の流れをつかんだ後，文化史では，日本の宗教，美術，庭園，芸能，文学，学問教育などの歴史について，外交史では，日本と中国，朝鮮，アメリカ，ロシア，ヨーロッパなどとの関係や国際問題の歴史について，経済史では，日本の金融政策，産業政策，貿易政策，税制策，土地政策などの歴史について，エジュテイニングなコラムを交えて楽しく学習できるようになっています。

　次に歴史上の人物に関しては，英語で人物像を説明できるように，80 人の歴史上の人物の英文パッセージと人物にまつわるエピソードを，時にはその人物の名言の解説を交えて記し，その名言が特に重要であると見なされる歴史上の人物に関しては，その名言の意味を解説しました。さらに，日本文化の発信力を UP するための語彙表現力や知識を身につけるために，各セクションに分野別表現力UP クイズや知識問題を散りばめました。

　本書の制作にあたり，多大な努力をしてくれた奥真理子氏（文化史人物コラム作成），アクエアリーズスタッフの宇佐美良太氏（通史・外交史・経済史人物コラム作成），柏本左智氏（通史・外交史・経済史人物コラム作成＆校正），上田敏子氏（全体企画・校正），深谷真左江氏（通史・外交史・経済史執筆協力），田中秀樹氏（各種問題作成），西宮正太朗氏（画像データ収集），および（株）語研編集部の島袋一郎氏には，心から感謝の意を表したいと思います。そして何よりも，我々の努力の結晶である著書を愛読してくださる読者の皆さんには，心からお礼申し上げます。それでは皆さん，明日に向かって通訳案内士の道を